2019.04.02/病気のお話
猫のフィラリア症
フィラリア症って犬ではよく耳にする病気ですが、実は猫にもフィラリア症ってあります。
そもそもフィラリアってご存知ですか?
フィラリアは蚊を媒介して動物から動物へ感染し、動物の心臓に住む寄生虫のことです。
もう少し詳しく言うと、蚊の中に子虫がいて動物の血を吸うときに子虫を動物の皮膚内に注入することで感染します。皮膚に入った子虫は毛細血管に入り大きな血管で成長し心臓と肺動脈に寄生することで、動物は心不全等を起こし死に至る病気です。
去年、猫のフィラリア感染に関する報告をうけた衝撃な事実が、以下のポスターの内容でした…
猫の10頭に1頭に感染!?
その内4割が室内飼育!?
かなり驚きました。
犬だけではなく猫にも感染するのですが、この事実を知らない猫の飼い主様が多いようです。
ではなぜ、猫のフィラリア症の認知が低いのか……
犬のフィラリア症の症状は緩慢なことが多いのですが、猫のフィラリア症は発症すると嘔吐、食欲不振、体重減少、咳など様々な症状が現れ、悪化していくと呼吸困難や突然死を引き起こします。確定診断が難しいことや突然死の剖検を行うことが極端に少ないためフィラリア症を見逃されるケースが多く、猫フィラリア症の予防推進が獣医師・飼い主様の間で広がりにくかったと考えられます。
しかし!近年研究や動物医療が進歩していく中で、猫のフィラリアの発症が多いことや予防の重要性がわかってきました。それに伴い、猫のフィラリア予防ができる薬の選択がより広がりました。錠剤・顆粒・滴下タイプをご用意していますので、個々に合ったお薬を選択してください♬
フィラリア症は防げる病気です。猫ちゃんも5月から12月までしっかり予防していくことをおすすめしています!